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パズドラがヒットした7つの理由

なんだかんだで3週間ぐらいblog書いてなかったんですね。
お久しぶりです。
何のことはない、仕事はじめたら忙しくなったんです。
土日は土日で京都とかいっちゃうし。

さて。

今日は久しぶりなんで趣向を変えて、パズドラの何がそんなに凄いのかについて書いてみたいと思います。
タイトルも「パズドラがヒットした7つの理由」なんて言う、マーケティングを意識したような嘘臭いタイトルにしてみました。

パズドラって、スマホ用のアプリとして大ヒットしてるものの、アイテム課金やガチャと言う課金制度があるために遊ぶに値しないものだと思ってる方も多いと思います。
ネット上に転がっている分析も、マニア視点の物と完全な素人(ソーシャルゲームをほぼ遊んだことがない人)の視点のどちらかが多いような気がします。
もちろん、ちゃんとした分析も結構ありますし、他の分析もそれぞれの視点に置いては正解なのかもしれないんで、全否定する気はないんですけどね。
いちど自分の頭のなかにある「ここが凄いぜ!」って所を文章にして、整理してみようかと。

とりあえず項目出しを。

・ゲームバランス
・UI(その1,その2)
・プレイ時間の短さ
・通信回数の削減
・曜日イベント
・太陽政策
・ゲーム性
ってところでしょうか。

・ゲームバランス
何よりも特筆すべきはゲームバランスだと思います。
これ、ちょっとやそっとでできるバランスじゃない。
俺、いままでソーシャルゲームの数値設定を2本だけ(その内の1本は完全に補助的な物)やった事があるんですけど、無茶苦茶難しいんですよ。
自分のステータス(経験値・レベル設定・強さ・お金)、カードのステータス、敵のステータス、シナリオパートの消費行動力、イベントの設定などなど。
実際に何もかもが決まってからじゃないと、これらを調整するのは難しいし、一人でやったら確実に破綻するものが出来上がる。
なにせ今のソーシャルは「お金を使いさえすれば無双出来る」ってシステムの上に成り立ってる。
つまり、お金を使ってくれる人ほど、想定のレベルで遊んでない可能性が高いんですよ。
お金を使った人も、使わない人も同様に楽しめる難易度を設定するのは本当に難しい。
トライ&エラーの繰り返し。
そこがすんごい綺麗にできてる。
ゲームをちょっと突っ込んで遊んだことがある人だったら、その絶妙さ加減にビックリするんじゃないかと思います。

・UI(その1)
UIが良くできています。
ユーザーインターフェースですね。
俺はスマホでゲームを作るんだったら、ドラックや、スワイプ(1本の指を1方向にスライドさせる)やピンチアウト(2本の指の感覚を広げる操作)などのスマホならではの動作を入れるべきだと思っています。
「押す」タイプの操作はクリック感のないスマホでは気持ちよさが出ないし、反応もイマイチだと思うんですよね。
ユーザーはボタンが有る機種の場合は押し切った時が「押した」と認識するのに対して、タッチパネルだと触った瞬間に「押した」って認識するんじゃないかと。
で、そのタッチパネルの気持ちよさをちゃんと理解した上で作ってるんじゃないかと思います。

・UI(その2)
すべての操作を片手で出来るように作られているみたいです(当然ですがタブレット端末は除きます)。
これ、意外と出来ていないアプリが多いですね。
パズル中に一番下から一番上に指をスライドさせるような事がないし、ゲーム全般を見渡しても上の方をタップする事はほとんどない。
上の方のボタンを押すのはゆっくり操作してもいい時だけです。
情報表示を上に持って行って、操作ボタンを下の方に集めることで、電車の中などのちょっとした空き時間に「片手間」で遊べるようになっています。

・プレイ時間の短さ
パズドラのプレイの最短時間は4秒です。
これはあくまでも「パズル中に4秒だけ動かすことが許されている」ってだけで、別に1秒でプレイを止めても構いません。
パズルの画面を把握する時間を含めても、空き時間が10秒もあれば遊べる。
これはソーシャルゲーム全般の流れなんですが、ちょっとした空き時間で遊べるゲームを作ることで、まとまった遊ぶ時間がない人(主にサラリーマンですね)でも遊びやすくなってるんですよね。
こういう部分が、ガッツリ遊ぶのが好きな人から嫌われる理由でもあるんでしょうね。
たまにこの部分を蔑ろにしているソーシャルゲームも多くて、びっくりすることがあります。
mixiのサンシャイン牧場なんかが良い例ですね。
あれって、ちょっとした空き時間に遊べるからサラリーマンや主婦が遊んでたのに、宣伝やイベントのウインドウを表示させすぎちゃって、ゲーム本編に入るまでに何回もウインドウを消す作業が入ってくるようになっちゃった。
みんな明確に意識してないとは思うんですけど、あれがストレスで段々と足が遠のいたんじゃないかと思ってます。
あと、最近始めてみたゲームで「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」ってのがあるんですが、あのゲームは敵に勝ったあとで目を離しているとアイテムを取り逃す場合があるんですよ。
勝利後、20秒ぐらいは目を離せない。
その20秒が取れないタイミングでも、パズドラは遊べてしまう。
そこの差はけっこう大きいと思います。

・通信回数の削減
パズドラで一番驚いたのは通信回数の少なさです。
ソーシャルゲームって基本的にはユーザーのデータをサーバに持ってるものなんで、通信回数は多くなるんですよ。
戦うにしても、面が進むにしても、アイテム渡すにしても、全部通信が走る。
開始の通信走って、途中経過の通信走って、終了の通信が走る。
グリーやモバゲーの(ネイティブじゃない)アプリになると、レベルアップやクリアなどの演出の読み込みの度にも通信が走る。
もちろん、その内の1回でも失敗したらその分はユーザーのストレスになりますし、純粋に通信が走ることで待ちのストレスはかかる。
パズドラはユーザーデータを端末側で管理してるようで、その辺の回数が異常に少ない。(サーバ側にも持っているらしいんですが、メインは端末側で管理みたいです。だからアプリを消すとデータがまるごと消える形になる)
更に「データインストール」って機能があって、デフォルトだとアプリの外に持っているデータ(たぶん面データとかカードのステータスのデータなど)を端末内にダウンロードしてこれるんですよ。
端末の容量は食うんだけど、通信回数が減ってストレス無く遊べるようになる。
結構単純な話なんですが、これの有無って大きいと思います。

・曜日イベント
他にやってるゲームも多いんですけど、曜日イベントはユーザーを路頭に迷わせないための良い方策だと思います。
進化に必要な○○は火曜日だと手に入りやすい、お金は土日にたまりやすいなどの、詰まった人を簡単に救済できる。
お金が無くて身動きがとれなくて飽きかかってる人のモチベーションを土日まで引っ張る事が出来るんですよね。
「とりあえず土日はお金を稼いで、他の曜日はストーリーを進めよう!」みたいなルーチンワークを確立できる。
ゲームバランスを適正に保つためにも、突発イベント以外でゲームに波を作るためにも、曜日イベントは大事だと思います。

・太陽政策
これはユーザー数が多いから出来るんでしょうけど、とにかく課金アイテムの魔法石がアホみたいに運営からもらえます。
やれサーバ停止のお詫びだの、1000万人突破のお祝いだのと理由を付けて課金アイテムが貰える。
ほぼ毎日1個貰える。
これ、ゲームを運営する方からするとあんまりあげたくない物なんですよ。
売り物なんだから。
でも、バンバンくれるんです。
幾らなんでもこんなに?ってくらいくれる。
インフレしないのかなぁって思うんですけど、大丈夫みたいです。
お金と違って使ったら世界から消えてなくなるからインフレはしないんじゃ?って思われるかもしれないですが、そういう単純な話でもなくって、ユーザーの心のなかでインフレを起こすんですよね。
自分で書いててこんな事言うのもアレですが、ここはどうなってるのかちょっと知りたいです。

・ゲーム性
「パズドラなんて、あんな程度のもんゲームじゃねぇ」って人もいるとは思いますけど、それまでのソーシャルゲームとくらべてびっくりするほどゲーム性が上がってます。
まあ、このへんは他の方の分析でも言われてることですが、ボタンを押すだけのモシモシゲーからちゃんとしたゲーム性が付いたものが遊ばれ始めたって感じですね。
いままで携帯ゲームって、どんどんと単純化していってたんですよ。
一番最初の主流はJAVA(後にauだけBREW)でした。
その時はファミコンぐらいのクオリティのゲームを携帯上で展開することを目標としてたんですよね。
テトリスとか、ゼビウスとか、ドラクエとか。
で、その後にFlashが来ます。
Flashも最初はそこそこ複雑な物を出そうとしてたんですが、そのうちにワンキーゲームの波がやってきます。
チャリ走辺りが有名ですね。
アクション物が多かったですね。
「電車の駅間のちょっとした時間で遊べるものを作るべき」ってのは、当時俺も会社に言い続けていました。
んで、その次がソーシャルになるんですが、日本での一番最初のブームは釣りゲーでした。
これもワンキーのアクション物ですね。
ソーシャル部分は追加されたものの、ゲーム本編はワンキーゲームだった。
んで、次の大きい波がドラコレやドリランド。
戦略を立てる必要性はあるものの、ゲーム的にはもう完全に「ボタンをただ押すだけ」みたいになっちゃった。
ゲーム的な要素がどんどんと削られて行ってる。
で、ここへ来てゲーム性を増やしたパズドラが出てきた。
ここの転換はちょっとすごいと思います。
ここから携帯のゲームが複雑化するのか、単純化するのか、二手に分かれるのかが予想がつかない。
ゲーム性の複雑化に関しては、パズドラが凄いんじゃなくて、タイミングがちょうど良かっただけなのかも知れませんが他の部分での実力がなかったらヒットしなかったでしょうから、運も実力の内なんじゃないかと思います。

まあ、そんな訳でつらつらと書いてみましたが、たぶん俺が見えていない事もいっぱいあると思いますし、「違うよ、ぜんぜん違うよ!」って意見の方も少なからず(と言うかいっぱい)いると思います。
「○○がヒットした理由」なんてのは大概は後付ですしね。
でも、まあ、こういう細かい部分をあげることで、パズドラが時間かけて真面目に作ったんだろうなぁってのは分かって貰えると思います。

たぶん他のソーシャルゲームも製作者はまじめに作ってるんですけどね。
俺以外の人はきっと(笑)


【番外編】
ガチャのこのドラゴンの演出の割り切り感も素敵です(笑)
なんなんだ、この生き物は(笑)
ストーリーとか全部排除したからこそ可能な割り切り感だと思います。
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  1. 2013/04/21(日) 02:51:56|
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ゲームを作る仕事をしつつ、ゲームやパソコンやちょっとした機械絡みの色々な物を集めたりしています。
あと、「立体視」とか「工作」とか「錯視」が好きで、手先が不器用なのにその手のものを作ったりしています。

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